家の近所に鳥居がある。とても大きく、とても赤い。どちらかと言うと朱色だろうか。いや、血の色にすら見える。その圧倒的な存在感は横切る人を立ち止まらせ、遠くの人をも呼び寄せているみたいだ。
いつからか、この鳥居がわたしのお気に入りの風景の一つになった。
なぜなら、他に何もないからだ。
奇妙と言えば奇妙だが、周りに神社らしき建物はカゲもカタチもない。神聖な森や水源らしきものもない。ただ、街の真ん中に、家々の最中に、突然現れるのが、その鳥居、と言うわけだ。
だから、遠くからすぐに見つけることができる。そして、近づくにつれ、その大きさ、色味の鮮やかさにだじろいでしまう。たぶん、みんなそうだろう。
それに、いつから其処にあるのか誰も知らないらしい。よくある説明を書いた「由来を記した看板」もないから、知りようもない。
明日も其処にあるのだろうか。いや、それはきっと、明日になってみないとわからない。
【萱場ロケッツ!の最新記事】
